フィリピン語(タガログ語)レッスン7

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はじめに
(レッスンの前にお読み下さい)


第7回『for you...』で学ぶ『初めて』、『仮定』表現

Lesson(Leksyon) 7-1

※『J−POPS 歌って楽しむフィリピノ語 Vol.2』第7章『for you...』P.60より加筆修正のうえ引用
今回は、グレンダ/GLENDAの情感あふれる歌唱がプロモーションやライヴなどで好評をいただいている『for you...』が課題曲です。歌詞に現れた表現の中から『初めて』、『仮定』に関する表現を学びましょう。
話してみよう / Basahin at pag-aralan
1.『〜して初めて』を表す表現
 「Ngayon((ガ)ヨン):今」、「kahapon(カハポン):きのう」、「kanina(カニーナ):さっき、つい今しがた」など「時を表す単語」と副詞「lang(ラン(グ)):〜だけ」が組み合わせで使われると「〜になってはじめて」あるいは「〜したばかり」などのニュアンスが表現できます。これを使いこなせれば、あなたの表現力はまたワンランクアップできます。
 フィリピン・パブなどで女の子たちが「今だけ〜した」といっているのをたびたび耳にすることがあります。彼女たちは副詞「lang(ラン(グ))」を日本語に訳す時、どんな状況でも「〜だけ」と訳すのだと思い込んでいるのです。機会があればまた説明しますが、副詞「lang(ラン(グ))」は「〜だけ」ではないのはもちろん、日本語には訳しきれない微妙なニュアンスをも表現する言葉なのです。
 今度「今だけ」といっているフィリピン人がいたら「今はじめて」というんだよ、と教えてあげましょう。それではさっそく例文を見てみます。
 (ガ)ヨン  コ  ラン(グ)  ナラムダマム  アン(グ)  ガニトン(グ)  ティボック  ナン(グ)  プソ
Ngayon
ko
lang
naramdaman
ang
ganitong
tibok
ng
puso.
私は今はじめてこのような心のときめきを感じた。
*naramdamam(動):maramdaman(感じる)の過去形、 tibok(名)鼓動

 カニーナ  コ  ラン(グ)  ナパンスィン  ナバゴ  アン(グ)  アヨス  ナン(グ)  カニャン(グ)  ブホック  バガイ  サ  ムクハ  ニャ  アノ
Kanina
ko
lang
napansin,
nabago
ang
ayos
ng
kanyang
buhok.
Bagay
sa
mukha
niya,
ano?
さっきはじめて気がついたばかりなんだけど、彼女の髪型変わったわね。似合ってるわよね。
*bagay:似合っている、 mukha(名)顔

 カハポン  コ  パ  ラン(グ)  シャ  ナキラーラ  ペロ  パラ  ナ  カミン(グ)  マグボーイフレンド  (ガ)ヨン
Kahapon
ko
pa
lang
siya
nakilala,
pero
para
na
kaming
magboyfriend
ngayon.
僕は、きのう彼女と知り合ったばかりなんだけど、もう今日は恋人同士みたいな間柄だ。
*nakilala(動):makilala(知り合う)の過去形、 para(副)〜みたいだ、〜らしい

2.『仮定』表現
 「もしも〜なら」の意味を表す接続詞の用例を学習しましょう。代表的なのは「kung(クン(グ))、「sakali(サカリ)」。実現性の低かったり、事実に反する仮定では「sakali mang(サカリ マン(グ))」、「kung sakali mang(クン(グ) サカリ マン(グ))」が使われます。また、「〜しないならば」は「kung hindi(クン(グ) ヒンディ)」かその短縮形「kundi(クンディ)」で表します。
 クン(グ)  マササクタン  モ  アコン(グ)  ムリ  ヒンディ  ナ  キタ  マパパタワッドゥ
Kung
masasaktan
mo
akong
muli,
hindi
na
kita
mapapatawad.
また私をきずつけたら、今度はもう許さないわ。
*masasaktan(動):masaktan(きずつける)の未来形、mapapatawad(動):mapatawad(許す)の未来形

 クン(グ)  ディ  カ  ナ  リン  ラン(グ)  ババリック  ディ  ナ  アコ  イイビッグ  ムリ
Kung
di
ka
na
rin
lang
babalik
di
na
ako
iibig
muli.
あなたが戻って来ないなら、もう愛さないわ。
*babalik(動):bumalik(もどる)の未来形

 クン(グ)  サカリ  マン(グ)  タヨ  アイ  ディ  ナグカキラーラ  ナサアン  カヤ  アコ  (ガ)ヨン
Kung
sakali
mang
tayo
ay
di
nagkakilala,
nasaan
kaya
ako
ngayon?
もしもあの時出逢っていなければ、私は今どこにいることやら。
*nagkakilala(動):magkakilala(知り合う)の過去形

Lesson(Leksyon)7-2

知ってて得する熟語的表現〜イディオマティック街道を行く
 今回は、『過剰』表現、つまり「〜するには---すぎる」をご紹介します。受験英語などで「too + 形容詞(副詞) + to 不定詞(動詞原形)」という構文として学習した記憶のある方も多いと思います。フィリピノ語では「sobra(ng)〜para+文(もしくは動詞句)」のパターンが使いやすいでしょう。「sobra(ソーブラ)」は形容詞・副詞で「過度の、過度に」の意味、「para(パラ)」は先のレッスン第5回で取り上げた「〜するために」の句や節を作る単語です。
 ではさっそく用例を見てみましょう。
 ソーブラン(グ)  バータ  パ  カヨ  パラ  マグパカサル
Sobrang
bata
pa
kayo
para
magpakasal.
君たちが結婚するには若すぎる。
*magpakasal(動)結婚する

 ソーブラン(グ)  マヒナ  アン(グ)  カタワン  モ  パラ  マグトラバーホ  ビラン(グ)  コンストラクション  ウォルケル
Sobrang
mahina
ang
katawan
mo
para
magtrabaho
bilang
construction
worker.
建設労働者として働くには君は体が弱すぎるよ。
*mahina(形)弱い、 katawan(名)からだ、bilang(前)〜として

 ソーブラン(グ)  ナグマハル  アコ  サ  カニャ  パラ  マダリ  コ  シャン(グ)  マリムータン
Sobrang
nagmahal
ako
sa
kanya
para
madali
ko
siyang
malimutan.
僕は彼女を愛しすぎてしまい、簡単には忘れられない。(簡単に忘れるには愛しすぎてしまった)
*madali(形)簡単な、 malimutan(動)忘れる

 では、今回のレッスンはここまでにします。
次回も引き続きマニラからお届けします。お楽しみに。

ADMARS TGSでは、前述の人気J-POPをカタカナ読みのガイドで歌いながら、ついでにフィリピノ語の勉強もしてしまおうという新感覚のフィリピノ語楽習書『J-POPS 歌って楽しむフィリピノ語』Vol.1、Vol.2の他、ベストセラー『旅の指さし会話帳フィリピン』『恋する指さし会話帳 フィリピン語』 を執筆し、本講座のナビゲーターも務めるJessie Hakuno(日本人名:白野慎也 / はくのしんや)によるフィリピノ語の個人教授、グループレッスンを受け付けています。レッスンご希望の方は下記の連絡先まで気軽にお問い合わせ下さい。
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